ECサイトで顧客から商品やサービスの注文を受けた際は、商品情報や受注状況、感謝を伝えるお礼メールを送ることが一般的です。形式的な内容で済ませがちですが、実はちょっとした工夫で顧客の満足度やロイヤルティを向上させることができます。
この記事では、大きな予算をかけずとも注文お礼メールをリピート購入の促進につながるチャンスへと変える基本的なポイントと、すぐに使える例文をご紹介します。

注文お礼メールの重要性
1. 取引の信頼性を高める
注文お礼メールは、注文を受け付けたことを迅速に顧客に知らせる役割を持ちます。これにより、顧客は「自分の注文が確実に受け付けられた」という安心感を得ることができます。特に初めて利用する顧客にとっては、この連絡がネットショップの信頼性につながり、継続利用の後押しとなります。
2. 顧客体験の向上
感謝の気持ちを伝えることで、顧客体験の向上につながります。例えば、「このたびはご注文いただき、誠にありがとうございます」といった短い一言でも、顧客にポジティブな印象を残すことが可能です。こうした心遣いは、競争の激しい市場においてショップの差別化にもつながります。
3. ブランドイメージの向上
丁寧で心のこもった注文お礼メールは、単に感謝を伝えるだけでなく、ブランドイメージを高める効果があります。メールのデザインや文言に工夫を凝らすことで、顧客に「このショップは信頼できる」「次もここで買いたい」と感じてもらい、リピート購入やファン化につながるブランドロイヤルティを向上させることができます。
4. コミュニケーションのきっかけづくり
注文お礼メールは、顧客とのコミュニケーションを増やす有効な接点にもなります。例えば、次回購入の際に使えるクーポンやおすすめ商品のリンクを添えることで、顧客に再度購入してもらうきっかけを作ることができます。
5. トラブル防止
受注後の注文お礼メールは、顧客に注文内容を再確認してもらう大切な役割があります。これにより、配送先の誤りや注文内容の混乱など、後から発生する可能性のあるトラブルを未然に防ぐことができます。

効果的な注文お礼メールのポイント
1. できるだけ迅速に送る
注文お礼メールは、送るタイミングが重要です。注文完了直後に送信することで、顧客に安心感と信頼を持ってもらうことができます。逆に時間が空きすぎると、「本当に注文は処理されているのだろうか」と不安を抱かせてしまいかねません。そのため、受注後はできる限り速やかにお礼メールを送ることが望まれます。
2. メール構成を工夫する
顧客が「注文後に知りたい情報」を過不足なく盛り込んだ上で、付加価値を提供することでより効果的なメールになります。以下を参考にメールの構成を検討しましょう。
-
件名:内容がひと目で分かる、簡潔な表現にする
例:「[ショップ名]ご注文ありがとうございます」 -
冒頭の挨拶とお礼:感謝の気持ちを端的に伝える
例:「このたびはご注文いただき、誠にありがとうございます。」 - 注文内容の確認:注文番号、商品名、数量、金額、配送先などをわかりやすく記載する
- 次のステップの案内:発送予定日や配送に関する情報を記載する
- サポート窓口の案内:お問い合わせ先やFAQページへのリンクを記載する
- 付加価値としての情報提供:次回利用できるクーポンや関連商品の案内を添える
3. ブランドイメージを反映する
注文お礼メールは、単に注文の受領を確認する手段ではなく、ブランドの印象や信頼感を左右する重要なコミュニケーションのひとつです。ブランドイメージを向上し、顧客との関係をより良いものにするために、以下の点にも注意しましょう。
- デザインを統一する:メールのレイアウトや配色、ロゴの使い方を、公式サイトやSNSと揃えることで、ブランドとしての統一感が生まれ、プロフェッショナルな印象を与えられます。
- ターゲットに合わせた文体にする:想定する顧客層に応じて、カジュアルで親しみやすい表現にするのか、丁寧でフォーマルな表現にするのか、あらかじめ決めておきましょう。
4. 顧客ごとに内容を最適化する
注文お礼メールが「自分宛てに送られたものだ」と実感してもらえるかどうかは、メール全体の印象を大きく左右します。一斉配信の定型文ではなく、よりパーソナライズした内容にすることで、信頼関係の強化に効果的なメールマーケティングを実施できます。以下の点を意識しましょう。
- メッセージ内に名前を入れる:本文に「〇〇様」など顧客名を入れることで、個別の対応であることが伝わり、特別感を高めることができます。
- 購買履歴を反映した内容にする:「いつもご利用ありがとうございます」「前回ご購入いただいた商品はいかがだったでしょうか」など過去の購入を踏まえたメッセージを添えると、よりパーソナルな印象になります。
5. スマホでの閲覧を前提に設計する
多くの顧客がスマートフォンなどのモバイル端末でメールを閲覧しているため、端末の画面サイズに合わせて表示が最適化されるレスポンシブデザインで設計することが重要です。文字の大きさ、ボタンの配置、タップのしやすさ、横スクロールせずに本文を読める構成など、小さな画面でも快適に操作できるよう工夫しましょう。
6. 配信前のテスト送信と効果検証を行う
配信前には必ずテスト送信を行い、文章の誤り、レイアウトの崩れ、リンクの動作に問題がないかなど確認しましょう。スマートフォンとパソコンの両方で表示をチェックしておくと安心です。配信後は、開封率やクリック率などメールマーケティングのKPIを確認し、結果を基にメール内容の改善に役立てましょう。
注文お礼メールの例文
以下は、注文お礼メールのテンプレート例です。定型文をそのまま使うのではなく、顧客の状況や購入履歴に合わせた一言を加えることで、温かみのあるメッセージにすることが重要です。商品購入への感謝の気持ちを伝えつつ、注文内容が確認できるメール文を作成しましょう。
件名:【ネットショップ名】:ご注文ありがとうございます。
【顧客の名前】様
この度は【ネットショップ名】にて商品をご購入いただき、誠にありがとうございます。下記の内容で注文を承りました。注文内容に誤りなどないか、ご確認をお願いいたします。商品の発送が完了しましたら、改めてご連絡いたします。
[ご注文内容]
(注文された商品情報を記載)
[お届けや返品について]
(その他、注意喚起など)
例:
- お届けまでの日数:商品のお届けまで、最大2週間程度かかります。
- キャンセル:注文完了後、お客様都合におけるキャンセルはお受けできませんので、ご了承ください。
- 返品:届いた商品に問題がある場合に限り、7営業日以内であれば返品をお受けいたします。こちらにお問い合わせください。
【問い合わせ先情報】
注文内容にご不明点などある場合は、お気軽にお問い合わせください。この度は、当店をお選びいただきありがとうございました。
[店舗情報]
例:
- ネットショップ名
- 問い合わせ先
- ウェブサイト
- SNSアカウント名

注文お礼メール以外で顧客満足度を高めるアイデア5選
1. 手書きのメッセージ
近年はメールやSNSで購入のお礼を伝えるケースが一般的ですが、あえて手書きにすることで特別感を演出し、感謝の気持ちを伝えやすくなります。以下は手書きメッセージを書く際のポイントです。
- 顧客の名前を入れて挨拶する
- 購入商品と一緒に手紙を送った理由を簡潔に伝える
- 質問や不具合があった場合の問い合わせ先を記載する
- 丁寧な締めの挨拶と担当者や代表者の名前を入れる
- ネットショップのウェブサイトやSNSアカウントを記載する
誕生日やイベントなど、購入時以外に手書きのメッセージを出すのも良いでしょう。すべての顧客に手紙を送るのが難しい場合は、チームで分担する方法もあります。例えば、アパレルブランドのBEAMS(ビームス)では、自社のECサイト利用者に対して、約7万枚の手書きメッセージカードを商品に同梱して配送する施策を実施しました。
こうした方法で、顧客への感謝を継続的に伝えられるだけでなく、従業員にも感謝の意識を育むことができます。
2. フォローメール
商品発送の数日後に、商品が無事に届いたか、また使用に問題がなかったかを確認するフォローメールを送ることで、購入者に感謝の気持ちや誠意を伝えられます。この際、口コミやレビューの投稿をお願いし、そのお礼として次回利用できるクーポンを付与すると、リピート購入につながる可能性が高まります。以下のテンプレートを参考にしてください。
件名:【ネットショップ名】ご注文の商品は無事に届きましたか?レビューでクーポン進呈
【顧客の名前】様
先日は【ネットショップ名】をご利用いただき、誠にありがとうございました。ご注文の商品は、問題なくお手元に届いておりますでしょうか?
[商品情報]
(注文された商品情報を記載)
商品に不具合やご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。併せて、レビューをご記入いただくと、次回ご利用いただける10%オフクーポンを差し上げています。
【レビュー記入ページのURL】
お客様からのご意見を参考に、より満足いただけるお店を目指してまいります。よろしければぜひご感想をお聞かせください。
[店舗情報]
3. サンプルやおまけの提供
発送する商品に、人気商品サンプルやステッカーなどの無料のおまけを同梱するのも、感謝を伝える一つの方法です。サンプルなどがない場合は、使い方がわかりやすい説明書を添えるだけでも、商品の付加価値を高めることができます。こうした工夫は、顧客に小さな喜びを提供できるコストパフォーマンスの高いサービスです。
4. 初回購入時のクーポン配布
2回目以降の購入で使えるクーポンを提供すると、リピーター獲得につながりやすくなります。受注時のお礼メールに電子クーポンを添付する、あるいは商品と一緒に同梱する方法がおすすめです。
ただし、クーポンを頻繁に配布すると価値が下がり、クーポン発行を待つ顧客が出てくる可能性があります。そのため、クーポンの提供は初回購入やキャンペーン、またはイベント時など、特定のタイミングに限定するのが効果的です。
5. SNS投稿の再投稿
顧客がInstagram(インスタグラム)などのSNSで商品について投稿してくれた場合、一言お礼を添えて再投稿するだけでも、感謝の気持ちを伝えられます。こうした投稿はリアルな口コミとして他のユーザーにも届き、自然な形で商品の宣伝をすることができます。
Instagramではハッシュタグを使って検索するユーザーも多いので、自社ショップや商品独自のハッシュタグを用意しておくと、顧客の投稿を見つけやすくなります。投稿のシェアはコンテンツ作成の時間もかからず、効率的にSNSマーケティングを行うことができます。なお、再投稿する際は投稿者に必ず許可を取りましょう。
まとめ
注文お礼メールは、単に感謝を伝えるだけでなく、顧客との信頼関係を築くための第一歩です。また、価値提案をさりげなく伝えられる重要な接点でもあります。手書きのメッセージ、サンプル提供、説明書の同梱なども活用し、再利用したくなるような顧客体験を届けましょう。
効率的にお礼メールを送るには、メールの作成、送信、管理まで一元化できるShopify Messagingもおすすめです。
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注文お礼メールに関するよくある質問
注文お礼メールの件名は?
「〇〇様のご注文(注文番号:#12345)を受け付けました」のように顧客名、注文番号、商品名などを入れると、顧客がメールの内容を把握しやすくなります。
リピート購入の場合もお礼メッセージは必要?
リピート購入の顧客にも、毎回お礼メールを送ることをおすすめします。新規顧客の獲得よりも既存顧客に継続して購入してもらう方が、結果として売上の安定や拡大につながりやすいためです。
文:Miyuki Kakuishi イラスト:Lynn Scurfield





