大学時代の友人が、大手小売業者の余剰在庫となったスポーツウェアを仕入れて販売するECビジネスを成長させています。しかし、入荷対応や在庫管理、顧客からの注文処理に追われ、物流面でのサポートを必要としている状況です。
そこで、あなたのアイデアの出番です。物流ビジネスを立ち上げて友人の会社の負担を軽減し、将来的には他のECブランドも支援していくという構想です。
この記事では、物流ビジネスを立ち上げる際に知っておきたいポイントをご紹介します。
物流ビジネスとは?
物流(ロジスティクス)とは、商品の取り扱い・保管・輸送を指します。ロジスティクスの起源は、移動中の兵士に食料や衣類、装備を供給するという軍隊のニーズに関係しています。
現代の物流会社は、生産者による出荷から顧客への配送まで、企業間でつながる一連の関係、いわゆるサプライチェーンを管理しています。物流は人の輸送にも関わっており、航空会社やクルーズ船、旅客列車、バス、さらにはタクシーも物流ビジネスの一種と考えられます。
ECやオンラインショッピングの拡大に伴い、物流を外部に委託する企業も増えています。多くの企業にとって、配送や取り扱いなどの業務を専門業者に任せる方が、コスト効率に優れているためです。在庫追跡ソフトウェアやバーコードスキャンといった高度な情報技術の発展により、あらゆる規模のECビジネスでこうした仕組みが活用されています。
物流ビジネスのアイデア
物流の世界には、さまざまなビジネスチャンスがあります。ここでは、物流ビジネスを始める際に検討したいアイデアをご紹介します。
倉庫業
倉庫業は、主に大量の商品を一時的に保管することを目的としたビジネスです。たとえば、タイヤメーカーは自動車メーカーに販売する前に数千本のタイヤを保管するスペースを必要としますが、自社で倉庫運営まで手がけたいとは限りません。
倉庫運営には、多額の初期投資が必要です。倉庫の取得または賃借に加え、在庫管理システムやセキュリティ対策、保険、設備の維持管理なども欠かせません。成功の鍵は、倉庫スペースを効率的に運用できるかどうか、そして競争力のある保管料を設定できるかにあります。
フルフィルメント・配送センター
フルフィルメントセンターは、商品の受け取りから保管、出荷までを一貫して担う大規模な施設です。一般的な倉庫と異なり、迅速な出荷を重視しており、主に消費者向けの比較的小さな商品を扱います。
フルフィルメントセンターが商品を素早く出荷できるのは、保管期間ではなく出荷件数に応じて報酬を得るビジネスモデルだからです。これはオーダーフルフィルメント、またはピッキング・梱包・発送業務と呼ばれます。この分野に参入する場合も、施設の取得・賃借・建設に加え、コンピュータ化された注文管理システムへの大きな投資が必要になります。
注文処理ソフトウェア
プログラミングのスキルがあり、ECの注文処理に関する経験があるなら、EC事業者が注文処理プロセスを管理するためのソフトウェアを開発できるかもしれません。
貨物・荷物追跡
物流ビジネスは、家庭やオフィスに配送される荷物のリアルタイム追跡に特化することもできます。GPSやバーコードなどの情報技術を活用すれば、倉庫やその他の保管施設向けに大型貨物を追跡することも可能です。
フレイトフォワーディング
フレイトフォワーダー(国際物流の仲介業務)は、輸出入を行う海運会社と商品を売買する企業の間に立つ仲介役です。通関手続きや保管を含む輸送の手配を行いますが、実際の輸送業務に直接携わることはありません。
トラック運送
トラックによる貨物輸送は、生産者、荷主、倉庫から仲介業者や最終顧客まで商品を運ぶ輸送・物流ビジネスの一種です。長距離トラック運送会社は通常18輪車で250マイル以上の商品を運びます。短距離トラック運送ビジネスは通常250マイル未満のルートを扱い、小型トラックに依存することが多いです。Amazon、FedEx、その他の大手配送会社は配送に独立契約者を使用することがよくあります。配送ドライバーとして働きたい場合は、自分のトラックやバンが必要です。
ドローン配送
まだ初期段階ではありますが、ドローン配送は、小型の食料品パッケージや小売商品、基本的な医療用品、小型電子機器など、軽量商品の配送に適している可能性があります。顧客がドローン配送を受け入れている都市であれば、将来的に実現可能なビジネスモデルになるかもしれません。
物流研修
物流分野で豊富な経験がある場合は、社内で物流業務を行おうとする企業向けに研修プログラムやコースを提供したり、サードパーティー物流を始めたい企業を支援したりできます。物流研修をオンラインサービスとして販売するほか、ホテルの会議センターなどで対面の研修を実施することも可能です。
タクシー・シャトルサービス
人をある地点から別の地点へ運ぶニーズは昔から存在しています。空港シャトルサービスを立ち上げたり、ライドシェアサービスのドライバーとしてビジネスを始めたりする方法もあります。また、特定のニッチ市場に特化するのも一案です。たとえば、パーティー向けにストレッチリムジンのレンタルを手配するなどの形が考えられます。
引越し会社
トラック1台と数名の作業員がいれば、引越しビジネスを始めることができます。高度な物流システムは必ずしも必要ありませんが、家庭やオフィスの荷物を扱う経験は求められます。
車両レンタル
車両レンタルは運営面で複雑さがありますが、収益性のあるビジネスです。レンタカー事業では、顧客が必要とする時間と場所で車両を利用できるよう、十分な車両数と対応エリアを確保する必要があります。
物流ビジネス運営のコツ
検討している物流ビジネスの種類にかかわらず、次の6つのステップが立ち上げの参考になります。
1. 自分の強みを知る
これまでに身につけたスキルや経験を振り返ってみましょう。ライターとしての経験があるならブログの立ち上げを、コンピュータの専門知識があるなら物流会社向けのソフトウェア開発を検討できます。マーケティングや広告の経験があれば物流会社向けキャンペーンの企画に活かせるでしょう。トラックドライバーとして働いた経験があるなら、その経験をもとに輸送・物流ビジネスの立ち上げにつなげられるかもしれません。
2. 事業計画を策定する
物流ビジネスの運営方法、必要な人員、想定される市場規模を示す事業計画を作成します。損益分岐点や収益化の時期を示す財務予測も盛り込みましょう。まずはシンプルな計画から始め、事業の成長に応じて見直していきます。
3. 規制を理解する
日本では、ほとんどの輸送・物流ビジネスに国や地方自治体の規制があります。ビジネスモデルが複雑な場合は、法的なアドバイスを求めることも検討しましょう。
4. 許可証とライセンスを取得する
事業内容に応じて必要な許可証やライセンスを取得します。従業員を雇用する場合は、給与計算や源泉徴収のための事業者番号も必要です。
5. 資金調達を確保する
起業にかかる費用を把握し、必要な資金を確保します。友人や家族からの支援、外部投資家からの出資、銀行融資などを検討できるよう、事業計画は明確で分かりやすい内容にまとめましょう。
6. 顧客を開拓する
すでに業界経験がある場合は、過去に関わりのあった個人や企業に連絡し、物流サービスを提案してみましょう。業界誌や業界イベント、コンベンションなども顧客開拓の場になります。B2Bマーケティングやソーシャルメディアを活用して、自社の物流ビジネスを広く発信することも有効です。
物流ビジネスのアイデアに関するよくある質問
物流会社の経営は収益性がありますか?
物流ビジネスは、選ぶ分野や事業規模、顧客を獲得する力によっては、高い収益性が期待できます。たとえば、収益性の高い物流ビジネスは大型の資本資産への投資が必要で、フレイトフォワーディングや物流ソフトウェアのようなサービス型ビジネスと比べて、一般的に利益率が低くなる傾向があります。
なぜ物流ビジネスを始めるべきなのでしょうか?
特にオンラインショッピング分野の企業が物流業務のアウトソーシングを求めていることから、さまざまな物流サービスの需要が高まっています。また、物流業界は参入障壁が比較的低く、事業を拡大しやすい点も特徴です。
物流ビジネスを始める際に避けるべき一般的な間違いは何ですか?
よくある間違いには、次のようなものがあります。
- 起業コストを過小評価する
- 人員の過不足
- 保管スペースの過不足
- 明確で正確な手順が整備されていない
- 在庫処理・追跡のためのIT体制の不足
- 顧客契約や免責条項を整備せずに運営する
- 保険が十分でない





